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コグネックスの最新画像処理システム 新しい位置決めツール RSIサーチ
〜ローテーション,スケール変化,カラー画像の正規化相関を使ったサーチ〜
コグネックス株式会社 技術本部 水谷栄二
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   4. カラーテンプレートによる正規化相関係数
 正規化相関係数は,教示したモデルと探索したパターンの一致度を表すものとして使われている。ここでは正規化相関係数が二次元のカラーパターンの照合にどのように適用されるのかを説明する。

パターンテンプレートをMで表す。Mは,Mjで表されるカラー画素の配列でできている。それぞれの配列は,有効か無効の札が付いていて無効の札がある画素は,無視され,透明のデータとして取り扱われる。パターンテンプレートのカラーの値の平均値は,Mであらわされる。

画像内の画素配列はIで表す。Iは,Ijで表されるカラー画素の配列でできている。それぞれの配列は,有効か無効の札が付いていて無効の札がある画素は,無視され,透明のデータとして取り扱われる。画像配列内のカラー画像の平均値は,Iで表される。

画像内の特定の場所での正規化相関係数は,次の式で表される。

正規化相関係数

モデルのパターンと,画像は,カラーのデータを持つので,ベクトル量で表され,分子はベクトル同士の内積の総和である。
   5. 相関関係空間
 正規化相関係数は,パターンを画像上で,X方向,Y方向,回転方向,スケール方向それぞれの場所で評価される。これらの相関係数は,それぞれの場所で,係数の相関関係空間を作る。この相関関係空間の中で,ピークや極大になる場所を探すことが,潜在的なパターン照合する場所を探すことになっている。

相関係数は, −1.0から+1.0までの数値を取る。 +1.0は,完全に一致していることを表し, −1.0は,負の相関になっていることを表す。0.0は,全く一致していないことを表している。
   6. RSIサーチのモデル登録
 RSIサーチは,2つのステップで実行が行われる。モデルの登録ステップとサーチ実行ステップである。

RSIサーチのモデル登録では,登録をするカラー画像上で,どの領域をモデルとするかの枠を指定する。モデルを探す時に,どのような姿勢や大きさの変化までを探すか変化範囲を指定する。例えば,角度モデルを −5度から+5度範囲,スケールモデルを90%から110%とすると,RSIサーチツールは,角度に関しては,角度範囲をm段階に,大きさに関して,n段階に,その組み合わせで,m×nの複数モデルを作成する。(図5) モデルのマスク機能は,登録画像にマスクを設定して,モデル領域に含まない設定ができる。

サーチ実行ステップでは,サーチを行う画像とモデルパターンを指定する。画像内でサーチ領域を範囲指定することができる。範囲指定内部で,マスク領域を設定することで,その部分での画像データは,無視するように設定できる仕組みを持っている。

角度範囲,スケール範囲などの検出するモデルの条件を設定する。モデルを検出する個数を設定することで,検出する個数を変えることができる。個数を指定すると,個数分だけ点数の高い順に,結果が返される。オーバーラップ量を設定することで,同じ場所での結果は,1つだけにするか,複数の結果にするかを設定できる。

図5 RSIサーチ モデルの生成
RSIサーチ モデルの生成
   7. 高速化のための画像処理テクニック
 正規化相関関係空間で,ピークを探すことは,計算時間を要する処理になる。特に,自由度が多い中からピークを見つけ出すには時間がかかる。

総当たりでのサーチでは,市販のコンピュータでは,遅すぎて実用的でない。

RSIツールは,サーチプロセスを高速化するためにサーチ空間から最適な経路を選択したり,粗サーチと精細サーチを組み合わせたりして,対象を効率よく探索する手法を開発し,高速化を実現した。RSIサーチは,高いパフォーマンスを発揮している。
   8. RSIサーチの応用
 カラーラベルの検査が,すぐに考えられる。ラベルが貼られている位置がわかるので,正しいものが貼られているか,色違いはないかを検査できるようになる。貼られている枚数を確認することもできる。ラベルの位置ずれも検出できる。

ロボットのデパレタイジングで,段積みされたワークを認識して位置検出もできる。大きさの変化に対応できるので,簡単な設定でロボットをガイダンスできる。複数のモデルを登録し,それぞれの位置を検出し,その距離を計測することで,ワークの大きさを正確に計測することにより,高さを推定することが可能になり,ロボットでの自動化への適用が考えられる。

グレイスケールでできていたことがカラー画像でもできるようになり,カラー分野の応用が広がる。大きさの変化があると,追随できなかったことなどが可能になるので,大きさが変わることに対応して,細かな調整が必要だったことを省力できるようになる。いろいろな分野への応用で,社会に貢献していきたい。
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 本記事はアドコム・メディア(株)が発行します雑誌「OplusE 2007 12月号」からの転用となります。
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